C-barqの目指すもの

C-barqはこれまでに得られた約1万頭の犬の行動データを基に、飼い主さんや獣医診療、トレーナーさんにおけるしつけ方教授の場面において、役立つものを目指しています。同時に、皆様に幅広く使っていただくこと、つまり、犬の行動データが充実することで、以下の社会的問題の解決に向けた貢献を行っていく予定です。

1)C-barqによって得られたデータベースを基にした、ライフスタイルにマッチした犬種選択

C-barqの目指すもの

C-barqでは、飼い主と犬との生活場面におけるさまざまな犬種特異的な行動特性が得られます。

このことは、新しい犬の飼い主さんが、どのように犬を迎え、どのような環境で飼育をするのか、という飼い主のライフスタイルにより適した犬種の提案が可能であることを意味します。

飼い主のライフスタイルにあまり合わない、ミスマッチな犬種を選択したことによる問題行動の発現は、非常に多くのケースで認められています。これらのことから、生活スタイルにあった犬種選びの重要性がうかがえます。

C-barqのデータを拡充することで、犬種特性が科学的に理解できるようになり、それに基づいたより適切な犬種選びが可能となります。

2)現代の生活スタイルにあった犬種評価

現在の犬と人の生活場面の変容は、非常に急速に変化し始めています。このような変化に対応するためには、新たな枠組みでの、犬の行動的な適応性の評価が必要となります。

これまで牧羊犬や闘犬として育種選抜されてきた犬種においても、ブリーダーさんたちの努力によって、新しい行動特性をもったものに変えられ、現代社会により適したものへと変容してきました。例えばイギリスにおけるブルドッグ。ブルドッグは長い歴史のなかで、高い闘志に満ち溢れた攻撃的な犬が育種選抜されてきました。闘犬が禁止された1830年代より、急激にその攻撃性が不適用になり、急速に伴侶動物にふさわしい大人しい行動特性に代わってきました。また秋田犬もアメリカに渡って以降、大人しい犬種へと育種変化を遂げました。

このように、同一犬種内においても、新たな枠組みでの適正な評価の重要性は日々増加しており、統計学的な指標を基にした評価を組み入れることで、よりよい人と犬との共生の実現が可能になると考えています。

3)飼い主のニーズの変化の把握

犬の生産現場においては、これまで飼い主の犬のニーズを的確に把握し、犬の繁殖の統制をおこなうことは難しい問題でした。

その副次的な側面として、ニーズに適合しなかった犬が保健所などに遺棄されることが報じられ、このような観点からも飼い主の適切な犬のニーズの変化を把握し、それを有効的に繁殖生産につなぐ画期的システムの必要性が謳われてきました。C-barqで得られた犬種別の犬の行動特性をもとに、飼い主とのニーズを適切につなぐことができるようになれば、今後の飼い主と犬の繁殖家さんたちの間に今まで以上の適切な犬の流通が構築されるでしょう。

このようなつなぐシステムの構築によって、遺棄される犬の頭数の減少や動物福祉への貢献が期待されます。

4)犬の行動遺伝学研究、発達行動学研究への貢献

またC-barqのデータが拡充されることで、犬種特異的な行動、さらには同一の犬種内における特殊な行動をとる血統の顕在化が可能となります。

このことは、充実した行動データベースがあるからこそ、成り立つものです。C-barqで得られたデータを基に、麻布大学の犬のバイオバンクとの連携を視野にいれた、学術への貢献を目指しています。

5)盲導犬などの補助犬育成の支援

C-barqの目指すもの

C-barqで得られるスコアや相対的順位は、犬の社会的な側面の正しい指標となります。このことは、盲導犬や介助犬などの使役犬の早期適性判断の材料となることが考えられます。

先行しているアメリカ版C-barqでも既に19の使役犬団体が、その行動特性を適正評価の一つとして用いています。今後、日本におけるC-barqをさらに拡充化させることで、日本国内における盲導犬、介助犬、聴導犬の適正度評価に貢献する予定です。

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